2010年03月03日

09年2月コラム

『ホクホク、ヌクヌク -食の記憶-』 文/ミラクル吉野

原稿のお誘いを受けてしまった。
そうでなくても仕事にまつわるエトセトラで、キューっとなっているのに(><)
つい、文章を書くという魔力にひっかかってしまった。
締め切りという条件と、自分の記憶が奥底からシャッフルされる事とで、
予期せぬ掘り出しものを見つけて、元気になれる。
そんなスリルとサスペンスの旅へ、読んでくださる方もいつか、是非ご体験あれ。

さて、私の場合、「食」でふつふつと浮かんだことは、ズバリ「記憶」。

最近、はまっているファンタジー小説のワンシーン。
自分の運命の重たさに嫌気がさした少年が、夢で思い浮かべたのは、
以前体験した、つつましやかであたたかい食卓。
その食卓は束の間、追っ手から少年の身を守るために雇われた用心棒女と、
その友人と3人で過ごした、仮の家族での貧しいけれど温かいもの。

また映画「誰も知らない」のワンシーン。
ティーンエイジの兄弟姉妹4人だけの生活で、コンビニにもらい受けたカップの天ぷらそば。
それを食べた残り汁にご飯を入れてホクホクと食べる4人の束の間の幸せなシーン。

はたと、自分のあたたかい食の記憶は?と、振り返ってみると…
もちろん「人は、どんどん忘れるから生きられる」と、世の賢人がうまく言ったもので、
私もたくさんの記憶は忘却の彼方。
けれど、毎日のことで当り前だろうと、小さな出来事であろうと―、
確かに小さい頃、父が固くなった目玉焼きをほぐしてご飯とまぜて
さしだしてくれたこと。
鍋からおじゃこをとりわけてくれた大きな手。
わいわい言いながら同じ釜の飯を食べた調理室。
子どもから「(コンビニのおにぎりの)袋あけてや」とやりとりして食べたこと。

たくさんのあたたかい記憶が確かに自分には在る、
といったん感謝して、それを灯しながら日々を過ごしたい。

もちろん新しい記憶も作りながら—。

さて、今日の夕飯、何にしよう—。
いろいろ思い出して迷うけど、鍋しておじやのフルコースかな。

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posted by お宝屋 at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | おにぎりコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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